髪の毛の疎水性、親水性ってご存知ですか?
ちょっと難しい言葉ですが、実はこの疎水性と親水性が、髪のうねりに影響を与える一因となっているんです。
疎水化された髪は水をはじきやすく、余計な水分を吸い込みません。だから湿度の高い日も髪がうねりにくくなるんです。
今回の記事では、髪の毛の疎水性、親水性について理解するとともに、髪を疎水化してうねりにくくするため、筆者が行っているケアをご紹介します。
髪の疎水性・親水性とは?
簡単に説明すると、疎水性の髪(疎水化された髪)は水分をはじきやすく、親水性の髪(親水化された髪)は水分を含みやすい状態の髪を言います。
健康な髪は疎水性
本来の健康な髪は疎水化されています。
髪の主成分であるケラチンタンパクは疎水性であり、キューティクルから内部にかけて脂質成分が薄く張り巡らされています。だから健康な髪は、必要以上に水分を吸い込まないんです。
親水性になるのはダメージが理由
なぜ髪が親水性になってしまうのか?それはダメージが原因です。
パーマやカラー、アイロンや紫外線などでダメージを受けた髪は、キューティクルが損傷し、毛髪内部のタンパク質が流出してしまいます。
そしてタンパク質が流出してできてしまった空洞がダメージホールです。このダメージホールが水分を吸収し、髪が親水化してしまうんです。
親水化されてしまった髪はうねりやすい
もうお気づきですね?
キューティクルが損傷し、ダメージホールができてしまった髪は湿度に左右されやすく、元々あった髪のクセ(うねり)が出やすくなってしまうのです。
くせ毛の人が(エアコンのきいた室内で)きれいなストレートにしても、外に出た途端にうねうねの髪になってしまう。これは髪の親水性に大きな関係があるわけです。
もちろん健康な髪でもくせ毛の人のクセが直るわけではありません。しかし、湿度の影響を受けにくくすることで、雨の日の外出がちょっぴり楽になるのは間違いありません。
意外と知られていない、疎水化の効果
髪が疎水化される効果は、うねりの改善だけではありません。疎水化した健康な髪は、適度な水分と油分を保ち、ハリと艶のあるまとまりの良い状態に。スタイリングもとても楽になります
「親水性の髪は水分を含みやすいから、乾燥しにくいんじゃないの?」と感じるかもしれません。しかし親水性の髪は乾きにくく、オーバードライの状態に。またキューティクルが損傷しているため、必要な水分を保ちにくく、髪がバサバサとまとまりにくくなってしまいます。
スタイリングもしにくく、必要以上にドライヤーやアイロンを重ねることで、更なるダメージへとつながり、悪のループに陥ってしまうわけですw
髪を疎水化する方法
では親水化してしまった髪を疎水化するにはどうしたら良いのか?方法としては、流出したタンパク質を補いながら、キューティクルを保護・補修していくことです。スカスカになってしまった髪の内部に栄養を送り込み、流れないようラップするというイメージですね。
この章では普段の生活の中で気をつけたいデイリーケアと、筆者が実践している本格的なスペシャルケアに分けてご紹介していきます。
デイリーケアが、” 傷ませない、傷みをひろげない” ディフェンス的なケアなのに対し、スペシャルケアは内部ダメージやキューティクルに対し、積極的に働きかけるケアという位置づけで理解してもらえると良いでしょう。>
髪を疎水化するデイリーケア
まずはすぐにできる事から実践してみましょう。髪がうねりやすい人が、普段の生活の中で最低限おさえておきたいポイントをあげてみました。
濡れた髪はキューティクルが開いた、最もダメージに弱い状態です。シャンプー後は放置せず、早めにドライヤーで乾かしましょう。ドライヤーは高温に注意し、アイロンを使う場合はマイナス10度を心がけると良いですよ!
使用するシャンプーですが、キューティクルが損傷した髪に、洗浄力の強いシャンプーはご法度です。髪に優しく弱酸性の状態を保てるアミノ酸系シャンプーを使うようにしましょう。中でもタンパク質がベースになったppt系シャンプーは最もおすすめ!トリートメント効果も高く、失われたタンパク質を補いながら優しく洗髪できます。
髪のダメージケアにはPPT系シャンプーが最もおすすめな理由
そして最後の仕上げとしてアウトバストリートメント(ヘアオイル)を使うようにしましょう。洗い流さないトリートメントは、損傷したキューティクルの代打として髪の表面を保護し、外部刺激がら髪を守ってくれる役割をします。
髪を疎水化するスペシャルケア
「おぉーーーっ!ずいぶん髪が疎水化したなー!」これ、先日美容院に行った際、友人の美容師から言われた言葉です。
筆者は強いくせ毛なので、毎日アイロンを使っています。2か月ごとにカラーもやっていますし、縮毛矯正のダメージも残っています。以前はアイロンでセットしても即効でうねりが出て、ボロボロの髪の毛でした。
美容師さんの言う通り、確かに最近は髪がとても素直で、以前よりもうねりにくくなりました。「とにかく強い髪にしたい!」という思いで続けてきたスペシャルケアが、結果的に髪の疎水化につながったのはうれしい限りです。
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フィルアップローションインナー
高濃度、高品質なタンパク質内部補修剤。毛髪浸透促進剤(アクリオ)の働きで非常に浸透に優れ、各種補修成分が毛髪内部に深く浸透効率よくダメージを修復 -
CMCプロ
キューティクルやコルテックス細胞同士の接着、そして適正な水分量の維持を司るCMC(細胞膜複合体)を集中的にケアして、髪本来の潤いや輝きを取り戻す
かんたんに言うと、(表面だけでなく)髪の内部ダメージをしっかり補修し、水分や栄養をしっかり保持できる髪に育てるヘアケアということ。この2つは何度もリピートしながら、今も継続的に使っています。
フィルアップローションはシャンプー前に、CMCプロはドライヤーの前に使用しますが、プロ仕様なので様々な使い方ができるのも魅力です。ちなみに筆者は2倍に薄めて使っているので、コスパも上々です!
最後に
髪の疎水性と親水性が、「うねり」と大きく関係しているのが理解していただけたと思います。
疎水化された髪って本当に扱いやすく、手触りもなめらかでツヤツヤとしているんです!決してくせ毛のうねりが消えるわけではありませんが、スタイリングも持ちが大きく改善されることで、ストレスはずいぶん軽くなります。
湿度の高い日は髪がうねりやすい、乾燥シーズンは髪がパサパサして広がりやすいろ言う人は、ぜひ髪の疎水化ケアを取り入れてみてくださいね。